例年だと冬から春にかけて流行するRSウイルス感染症が、今年はいつもの年より早く岡山市でも流行しています。乳幼児などは、重症化する事もあるので、注意しましょう。

RSウイルスとは

乳幼児の代表的な呼吸器感染症の一つです。生後1歳までに半数以上、2歳までにほぼ100%の乳児が感染するといわれています。また、RSウイルスは一度感染しても免疫が十分出来ず繰り返し感染してしまいます。しかし、何度も感染するうちにだんだん免疫が出来ていき症状は軽くなっていきます。生後1年未満の乳児・未熟児・循環器系の疾患を有する幼児では、重症化しやすく注意が必要です。また、呼吸器機能の弱い高齢者や慢性肺疾患患者・免疫不全患者においても重症化する傾向があるので注意が必要です。

症状は

感染後4~5日の潜伏期の後、咳・鼻汁・発熱などの風邪症状が現れます。多くの場合は軽症ですみます。

重症化する場合には、咳がひどくなり喘鳴が現れ呼吸困難となるなどの症状が出現します。

場合によっては細気管支炎や肺炎へと進展していきます。

初感染の乳幼児の約7割は鼻汁などの上気道感染症までで数日のうちに軽快しますが、約3割は、咳が悪化し喘鳴・呼吸困難症状などが出現しますので、注意が必要です。

予防は

RSウイルスの感染経路は咳・くしゃみなどによる飛沫感染、手や指を介した接触感染などがあります。

  1. おもちゃ・おしゃぶりなど乳幼児が使う物は、いつも清潔にしましょう。
  2. 石鹸・消毒液で手を洗いましょう・
  3. 外ではマスクを着用しましょう。
  4. しっかりと加湿をしましょう。

RSウイルスは消毒薬に弱いので、消毒用アルコールや次亜塩素ナトリウム(ミルポンなど)などが有効です。

RSウイルスかな?と思ったら
  • 医療機関に受診しましょう。
  • 安静にして十分に休養をとりましょう。
  • 十分に水分を取るようにしましょう。

RSウイルスは検査でわかります。当院でも簡易判定検査キットがあります。感染の疑いがある時には早めに受診して下さい。

1歳以上は検査料が自費になります。(1回  1540円)