シリーズの腰痛予防体操の5回目です。今回よりストレッチを中心に紹介します。
腰痛予防体操の目的
- 十分な筋力をつけること
- 身体の柔軟性を高めること
腰痛予防体操を行う上での注意点
- 腰痛予防体操は、毎日根気よく続けることが大事です。効果を実感できるまでに人にもよりますが、1~2ヶ月かかる場合があります。
- 原因や症状によっては、体操によって状態を悪化させる場合があります。痛みが強くなる場合は運動を中止して早めに医師に相談しましょう。
- ゆっくりした動作で強い痛みや不快感を感じない範囲⇒筋肉が伸びる気持ち良さを感じるぐらいで、やや痛みも感じる「痛気持ちいい」くらいが最も効果的とされています。毎日続けることで少しづつ動かせる範囲が大きくなりますので、焦らず続けましょう。
- 呼吸は止めずに、息を吐きながら伸ばし、吸いながら元の姿勢に戻るのが基本です。
- 身体が温まっている時は筋肉が柔らかく関節の動きが良くなります。温熱効果で痛みも和らぎますので、入浴後などに行うのがよりオススメです。
- ぎっくり腰のように、急で激しい腰痛がみられる場合は行ってはいけません。
ストレッチ1 前かがみになると腰が痛む場合の体操
椎間板ヘルニアや腰の筋肉疲労などによる腰痛は、背中を丸めて前屈した時に足腰の痛みやしびれが起きたり、症状が強まったりする反面、後ろに反らせると症状が和らぐことがあります。このタイプの腰痛に対しては、腰を後ろに反らせる体操が有効です。
やり方1 マッケンジー体操(上体反らし体操)
- うつ伏せになり両手を肩幅につきます。下半身は力を抜いて床につけたまま上体を少し起こし、両肘を立てて体重を支えます。
- 「1」の姿勢が苦痛でなければ、肘を伸ばして手のひらで体重を支えます。この時、痛みに耐えられる程度まで上半身を上げていくのがポイントです。
- 腕を伸ばした状態を30秒~1分維持した後、元のうつ伏せに戻ります。これを5~10回くらい繰り返します。痛みが強くて腕を伸ばしきれない場合は、「1」の姿勢のままで腰を反らせましょう。
- 1~2時間ごとに1セット行うとより効果的ですが、場合によっては1日に1回でも良いので出来る範囲で行って下さい。
やり方2 壁押し体操
股関節やアキレス腱のストレッチにもなる体操です。
- 壁に向かって両足を前後に大きく開いて立ちます。
- 前の膝を曲げ、両手で壁を押しながら、腰をゆっくりと少しずつ反らせていきます。この状態を数秒間維持します。
- これを10回くらい繰り返します。