例年では、１２月から３月にかけて流行するインフルエンザですが、今年のインフルエンザはいつになく早く流行が始まっているようです。

沖縄では、一足早く流行が始まっています。流行の様子をみると、今年は１０歳代の間で特に流行するのではないかと予想されています。ＡＨ３型（Ａ香港型）という型が多い様子です。

インフルエンザって何？

インフルエンザウイルスの感染によって起こる急性呼吸器疾患です。インフルエンザは他の風邪症状群より伝播力が強く、呼吸器を中心に激しい全身状態を示すことと、大流行する事が特徴です。

インフルエンザウイルスにはＡ型、Ｂ型のウイルスがあります。とても感染力が強いので注意が必要です。

どうやって感染するの？

インフルエンザにかかった人の気道（鼻・のど）の分泌物の中に含まれるウイルスが、【せき】などと共に空気中に放出されます。空気中に放出されたウイルスは浮遊し、これを吸い込むとウイルスは粘膜を通じて体内に侵入してきます。また、ウイルスが付着した家具・机・ドアを触った手により感染する場合もあります。

インフルエンザの症状は？

風邪の症状に加え、３８℃以上の急な発熱・頭痛・関節痛・倦怠感などの全身症状が強く現れます。潜伏期は１～３日と短く、高熱と共に突然発症します。

インフルエンザってなぜ怖いの？

インフルエンザには合併症があります。インフルエンザウイルスによって引き起こされる肺炎（ウイルス性肺炎）やインフルエンザによる気道粘膜変化は、細菌の付着・増殖に好都合な場となるため、肺炎（細菌性肺炎）を併発しやすくなります。そのほか、脳炎・脳症・心膜炎・心外膜炎などが挙げられます。喘息患者・心不全患者では、症状が悪化をきたすことがあるので、注意が必要です。

診断方法は？

流行状況、症状（全身症状）から診断する以外には【インフルエンザウイルス迅速診断キット】を使用します。鼻腔に綿棒を挿入し鼻腔ぬぐい液を採取することにより約５分で簡単に診断できます。

どうやって治療するの？

抗インフルエンザ薬が開発され、これを飲むことでインフルエンザウイルスの増殖を抑えます。インフルエンザ症状が出てから早め（４８時間以内）に薬を飲むと効果は大きく、ほとんどの患者は２４時間以内に解熱します。抗インフルエンザ薬は【点滴】【飲み薬】【吸入薬】があります。

予防方法を教えて！

早目にインフルエンザ予防接種を受けましょう！

予防接種は、インフルエンザウイルスによる症状の重症化防止に有効とされています。ワクチン接種してから免疫が出来るまで約２週間かかります。早目に予防接種を済ませ流行を乗り切りましょう！

流行している時期には、患者さんと接触する可能性があります。

１　外出時にはマスクを着用しましょう

２　帰宅時のうがい・手洗いをしましょう

３　十分な休養・バランスのよい食事を摂りましょう

４　室内では加湿器などを使用して、適度な湿度を保ちましょう

５　人混みへの外出はなるべく控えましょう